春ちゃんの「不思議な能力」(認知症の母と娘の暮らし)



春ちゃんの「不思議な能力」



1.そういや…



そういや、いつか過去記事で、皆さんにお伝えしたことがあるのですが…


娘のウチが言うのもなんですが…



ウチの春ちゃん・・・



「不思議な能力」の持ち主ですねん。


それも、
なかなかのもんです。
はい。

Esper




2.へえ~! どんな「能力」なん?


はい。



ウチが言う、春ちゃんの「不思議な能力」とは、これです。



人の「気持ち」を和ませる能力です。



まあ、別の言い方をすれば「持ち味」になります。




以前にもこんな出来事があり、ウチは実感いたしました。



ご興味のある方は、ぜひご覧くださいませ。

(ご覧くださると、うれし、うれし)







3.なんか、知らんけど…すごい


それがです。


なんかしらんのですけど、ほんまにすごいんです。


どう・・・表現したらええのか、今ひとつ「適した言葉」が見当たらないのですが…



あえて言うならば、



人と接するときに発揮するんです!


コミュミケートする中で、


ある「絶妙なタイミング」をつかんでは、


つかさず「ボケる」ことができます。



まあ、具体的には、次のようなステップを踏むんです。



【ステップ1 


まず、的を得ているような、得てないような、変てこりんな「ボケ」をかまし(訳:言って)「相手の意表」を突きます。



変なことを言う

おもしろいおばちゃんやなあ

unexpected person




【ステップ2 


次に、ボケを連発して、つかさず「相手の感情」を揺さぶります。



そやけど、おもろい!

なんやねん、このおばちゃんー!

person who laughs




【ステップ3 


さらに、気持ちがほぐれが相手に「自分は無害」であることを積極的にアピールして、さらに安心感を与えます。



どうやら、害はなさそうや。

と安心させる



【ステップ4


そして、安心感を与えることで「相手の警戒心」を解き、関係性が良くしていきます。



まあ、打ち解けてもOKかな?



とその気にさせる




(すごいテクです、羨ましい)



4.もちろん・・・


もちろん、人間は千差万別です。


ですから、この「春ちゃんのボケ」が不発に終わることもあります。



けど、確率で言えば、


かなりの「高い確率」で、相手の気持ちをほぐし、警戒心をとっぱらっているのは、確かです。



5.そやけど・・・今まで舐めていた


そやけどです。


今まで、このような春ちゃんのボケから始まる「不思議な能力」を



「関西のおばちゃん」のノリや!


Kansai lady


とバカにしてました。



ほんで、ウチもこのまま関西に生息しとけば、



ある年齢に達すれりゃあ、




いずれは、自然と開花する「能力」に違いない!



関西に住んどったら、
そんなもん

自然と身につくもんやろう?

ほじほじ…ほじほじ

person licking

と、ほんまに舐めてくさってたんです。

タカをくくっていました。


6.ところが、どっこい!


ところがです。
すっとこどっこいです。



待てど暮らせど、一向にウチには開花しません。



悔しい…悔し過ぎる…

remorseful person

(えっ、そうなんか?)

それほど、
ステータスなもんかいな?


7.考えたり、観察するに…


どうして、この「能力」が、ウチには開花しないのだろうか?と不思議になり、



春ちゃんは、どうやって、

そないな「能力」を身につけたん?

どうやって開花させたん?


Lurking Observing ninja


と、あれこれと、春ちゃんを観察することにしたんです。


8.気づいたったで!



ほしたら、これちゃうか!


inspiration

と、「あること」に気づきましてん。



9.へえ? 一体、どんなことに気づいたん?


はい。


気づいたこととは、これです。


春ちゃんのこの「不思議な能力」が開花したのは、



春ちゃんの「境遇」によるんじゃないか!


ということにです。



きっとそうやと思うねん・・・

convinced person


10.へえ・・・どんな「境遇」なの?


はい、それはですね。


春ちゃんが、背負った「ハンデ(個性)」です。



【補足説明】


ここで使っている「ハンデ」という言葉ですが…


なんか「差別的な言い方」で、自分でもちょっと嫌だなあと思っています。


いろいろな「言葉(たとえば個性)」を探したのですが「適した言葉」がありませんでした。


もしもです。ご覧になられて「嫌な感じ」をお持ちになったとしたら、本当にごめんなさい。



以前にも、お伝えしたこともあるのですが…


春ちゃんは、幼少期の頃にある「不幸な事件」に巻き込まれて、右耳を負傷し「聴力」を失いました。


それ以来ずっと「片耳難聴」という「ハンデ(個性)」を背負っています。


もちろん、春ちゃんにとって、ものすごく痛手だったに違いないのですが、


ウチが思うに、


この「ハンデ(個性)」こそが、


春ちゃんの、

この「不思議な能力」を

開花させたのではないか!

と思うわけです。


あくまで、これは娘であるウチの推論です



10.なぜなら・・・目に見えない



なぜならです。



既に、ご存知の方も多数おられるかと思いますが…



春ちゃんの「片耳難聴」という「ハンデ(個性)」もまた、「他人の目に見えないもの」だからです。


ぱっと見ても、

外見からでは分かりません。



さらに、「一方向」からしか聞こえないので、なおさらです。


  • 聞えてるとき
  • 聞えていないとき


があるので、とにかく人から「誤解」されることが多かったと思います(今でもそうです)



春ちゃんは、幼少期の頃からずっと「いわれのない誤解」に苦労してきたと思うのです。



想像したらね、

ウチでも、泣いちゃう。

ようも「性格」が
歪まなへんかったよな…

sad and crying

ウチが側におったら、助けられたのに

と思うねん。

なんせ、生まれてへんから、
どーしょうもないねんけど…



11.相当な努力の結果



なので、このような目に見えない「ハンデ(個性)」を抱えつつ、



目の前にいる相手に「誤解」をされないようにするために


春ちゃんは、めちゃくちゃ「努力」したのだろうと思います。



  1. 目の前にいる相手を注意深く観察する
  2. 相手の口の動きを読む
  3. そして、何を話しているのかを理解する


という「砂を噛むような努力」です。



ほんまに「悔しさ」や「悲しさ」をバネにして、「努力」を何度も何度も繰り返したんだと思う訳です。



このような「努力」の結果



あの「絶妙なタイミング」をつかんで、つかさず「ボケる」という「能力」を開花させたに違いありません。



娘であるウチは、このような「推論」に達しました(「推論」やて、むっちゃ、偉そうや…)


Kansai lady

そやからです。


一日や、そこらで「身につけられるようなもん(能力)」ではないのです。




いつも、なんやかんやと「憎まれ口」をたたく春ちゃんですが、



ウチ、ほんまに見直したもんね。


surprised person


春ちゃんは、

デメリットをメリットに

変えたんです。



「弱み」を「持ち味(輝く個性)」

に変えました。

すごいです。



12.なので…


春ちゃんの「不思議な能力」は、


「先天的な能力」ではなく、春ちゃんの相当な努力の結果、手に入れた「後天的な能力」やということで、


一件落着して、ウチは納得しましてん。



どうりで、ウチには備わっていないわけです。当たり前です。



そりゃ、そうやろう。

person nodding


のうのうの生きているこのウチが
身につけられるわけがない…

はい。



13.そういや、先日も・・・



そういや、先日もこんなことがあったんです・・・。




【次回につづく】





こんにちは。

数多くあるブログから見つけてくださって、どうもありがとうございます。

このブログは、はる(春)ちゃん(母:認知症)とウチ(私)の何気ない日々の暮らしを綴ったものです。

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よろしかったら、また、遊びにいらしてください。

ウチは、ものごっつい元気が出ます。