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たしか・・・?
ウチが作ったよね?
皆さん、ご機嫌いかがでしょうか?
今回は、ウチがはじめてつくった「いかなごのくぎ煮」のお話になります。
1.ところで、皆さん、
「いかなごのくぎ煮」ってご存知ですか?
ウチが住んでいる瀬戸内では、いかなごのことを「新子」と言います。
2月の末頃から3月初めに「いかなご漁」が解禁になります。
写真を撮り忘れたので、
イラストになります。
イラストになります。
こんなカタチの魚で、
ものごっつい小さいやつですねん。
「いかなごのくぎ煮」とは、体調2cmから5cmくらいのいかなごの稚魚を
- お醤油
- みりん
- ザラメ
を加えた煮汁で炊き上げる「甘辛い佃煮」のことです。
- 炊き上がったカタチが「くぎ」に似ている
- 独特な艶を出すために実際に「釘」を入れる
という理由から「くぎ煮」と言われています。
困ったことに、いかなごの稚魚は、すぐに大きくなるのです。
目に見て分かるくらいに、日に日にどんどん大きくなります。
なので、サイズが小さいこの短い期間を狙って、地元の人達はこぞって買い求めるのです。
長蛇の列になることも、普通ですねん。
2.春ちゃんの定番の料理
実は、この「いかなごのくぎ煮」は、春ちゃんの「定番のお料理」でした。
ほんで、
かなり自分の味つけを
自慢しとりましたわな。
自慢しとりましたわな。
この時期になると、春ちゃんは、
そらもう、大量のいかなごを買い求め(10キロぐらい)、
2日3日連続して、炊きに炊きまくり、
それはそれは「甘辛い匂い」を家中だけでなく、家の外まで、これでもかと垂れ流しておりました。
ですが、これは
ほんの十年前までの
お話です。
3.えっ、やめたの?
そうなんです。
以前は、10キロぐらい平気のへっちゃらで、炊き上げていた「猛者」だったですが、
今では、春ちゃん、「いかなごのくぎ煮」を作るのをやめてしまいました。
あるときから、
ぴたっ!とやめたのです。
今から10年前(2011年)と言えば、「東日本大震災」が起きた年です。
きっと、何かがあったんだろうと思います。
4.いつも笹団子と栃尾の油揚げを送ってくれる人
話は、コロリと変わりますが、
以前、春ちゃんが「自慢のいかなごのくぎ煮」を送っていた方々の中に、今でもお付き合いが続いている方がいます。
いつもご丁寧に、新潟の
- 「笹団子」
- 「栃尾の油揚げ」
を大量に送ってくださる方です。
春ちゃんが「いかなごのくぎ煮」を送らなくなってからも、毎年、毎年、この時期になると送ってくださる律儀なお方です。
今年も、届きました。
ほんまに美味しいのよねぇ。
5.何も考えんと、食とった!
ウチは、毎年届くと、猛烈に喜んで、当然のようにパクパクと食っとりました。
しかしですよ。
ウチは、とんでもないことに
気づいたんですわ!
気づいたんですわ!
6.えっつ! どんなことに?
こんなことですわ・・・。
お礼は、どうしてるんや?
ふっと、素朴に思ったわけです。
7.ほしたら・・・
そしたらですよ。
急に、心臓が、
ウチの心臓がですよ。
ドクドク、ドクドクと
脈打ち出しましてん!
8.まさか! まさか! あるまいな!
どんどん、どんどん、「あらぬ疑い」が湧き出てきました。
送ってないのとちゃうか?
まさか、まさか、そんなことあるか?
いや、そんなはずはない!
いや、しかし!
9.恐ろし過ぎて、今さら聞けん!
春ちゃんが「認知症」になったのがいつからなんて、誰も分からんです。
「ひょっとしたら?」と思うと・・・
お礼は、ちゃんとしてるの?
なんて、さすがに恐ろし過ぎて、今さら聞けません。
それにです。
春ちゃんに尋ねたかて、ですよ。
そもそも、春ちゃんの「お返事」そのものが、
実際のところ
どうなの?
本当なの?
そうじゃないかも?
そうじゃないかも?
は、もう知る由もないからです。
ウチの精神状態のレベルは、もはや「吐きそうなレベル」に達してました。
ちゃんとお礼しとったんかいな?
してへんかったんとちゃうか?
したつもりで、いるんとちゃうか?
考えれば、考えるだけ、吐き気が・・・。
10.うわっ、今年は、ウチが!
このように、めったくそ吐きそうになったウチは、一念発起しました。
今年から、ウチが炊くわい!
というわけで、次の日の朝、めっさ早起きして、お魚屋さんに直行しました。
まずは、2キロです。
(春ちゃんの10キロに比べたら5分の1です)
- 濃い口のお醤油
- ざらめ(これが売り切れとってん!焦ったで!)
- みりん
を買ってきました。
11.春ちゃんに教えてもらった
そして、春ちゃんからレクチャーを受けながら、「いかなごのくぎ煮」を炊きました。
(心の片隅で「最後になるかもしれへん」と思いながら、教えてもらいました)
(ちなみに、ウチのところは「ナスビ」と「きゅうり」のカタチをした鉄材を入れます)
ほんでも、みりんのアルコール分を飛ばすために、火をつけるところから
ウチはビビッてしまったです。はい。
うわっ、これどないするの?
マッチで火をつけるねん。
うわっ、こわっ!
ほら、そんなに炊いたら
アルコールが蒸発して
火が大きいなるで!
はよ、火をつけ!
火をつけ!
うわっ~~~!
うわっ、めっさ怖い!
ごっ、ごっつい火や!
換気扇や!
あっ、あほ~~~~!
換気扇つけたら
換気扇ごと家が燃えてまうわ!
・・・・!
そっ、そうか!
そうか!!
春ちゃん、すごいマトモや!
「頼りになる春ちゃん」に戻ってた。
お料理すると、昔の春ちゃんになるので、ウチはものすごくうれしい・・・。
12.速攻で、〇〇ネコヤマトへ!
全ての「いかなご」を炊き上げたら、夕方をとうに過ぎとりました。
もちろん「いかなごのくぎ煮」を充分に冷やしてから、丁寧に梱包し、
近所にある「◯◯ネコヤマト」の集配所に、車を飛ばして発送してきました。
結構充実した時間を過ごせました。はい。
13.そやけど、まだあるねんで!
そやけどです。
この話は、これだけでは終わらなかったのです。
この続きが、まだありますねん。
翌日、春ちゃんのデイサービスの日でしてん。
どうやら、「いかなごのくぎ煮」の話題が出たそうです。
ほしたら、春ちゃんは、声高々にこう言ったそうです。
えらい鼻高々やったそうです。
えっつ、早っ、すごい!
と、デイサービスの利用者の皆さんから驚かれて、悦に入ってたそうです。
おい、ちゃうぞ!
炊いたんは、ウチ!
このウチや!
また、手柄を横取りしやがったな。
春ちゃんは、座ってただけやで。
ほんで、ウチが後で味見しようと思っていた「いかなごのくぎ煮」を全部食っただけやん。
なあ、そうちゃうか!
そうちゃうんかい!
やれやれや・・・。
本日(3月17日)またもや、大きな地震が起きました。
皆さん、大丈夫でしたでしょうか?
皆さんが、ご無事でありますように。
少しでも平穏な時間が過ごせますように。
不安が、少しでも解消されますように。
そして、少しでもぐっすりと眠れる時間がありますように。
数多くあるブログから見つけてくださって、どうもありがとうございます。
このブログは、はる(春)ちゃん(母:認知症)とウチ(私)の何気ない日々の暮らしを綴ったものです。
くすっと笑えたこと、困ったこと、ビックリしたことなどを綴っています。
懲りずに、毎回投稿してます。
よろしかったら、また、遊びにいらしてください。
ウチは、ものごっつい元気が出ます。
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うわっ、